冬季閉鎖のホテル。管理人を演じるはジャック・ニコルソン。怖いに決まってる!名作ホラー「シャイニング」
2021年の12月半ばを少し過ぎた頃だったと思います。
生まれた時から雪が多い北信州に住んでいる私ですが、初めて大雪によるホワイトアウトを経験しました。
そんな日に友人と食事に行った私が悪いのですが…。
夜に雪になるとは聞いていたのですが、まさかそこまで降るとは思わず…。
舐めていたんです。その帰り道のことです。
ほんとに真っ白で何も見えないんですね。車を運転していたのですが道路と歩道の境目もわからず…。
しかも、私の住むところは山間地。家に近くなるほど雪は激しくなり…。
どこを曲がればいいのかも検討がつかず、もう、勘に頼るしかありませんでしたよ。夜10時を過ぎていて、しかも雪が降っていたので車も走ってなかったんです。真白な世界に自分一人だけ閉じ込められた感じ。
家についても車を停め、玄関に行くまでがまた大変でした。靴は脱げてしまうし…。
遭難するかもと本気で思いましたよ。
天気予報、舐めてはいけませんね。
さて、今回ご紹介する映画は「シャイニング」です。激しく降る雪のなか、
「まるでシャイニングの世界だ。」なんて悠長に考えていたんです。
では、あらすじを簡単に
豪雪のため、冬の期間だけ閉鎖されるオーバールック・ホテル。
かつてここでは、精神に異常をきたした管理人が一家を惨殺した挙句に自殺するという、痛ましい事件が起きていました。
そんないわくつきのホテルに、小説家志望のジャックと妻のウェンディー、息子のダニーが新しい管理人一家としてやってきました。
猛吹雪のために外界と隔絶され孤立したホテルで、初めのうちは和やかに過ごしていたジャックたちですが、不思議な能力「シャイニング」を持つダニーはホテルのあちこちで様々な怪奇現象に遭遇します。
そして、このホテルにはなにか邪悪なものが存在していることに気づきます。
やがて、ジャックもそのなにかに精神を蝕まれ…。
作品情報
監督はスタンリー・キューブリックです。
『2001年宇宙の旅』(1968年)、バイオレンス映画の概念をひっくり返した『時計じかけのオレンジ』(1971年)、ベトナム戦争を題材とした『フルメタル・ジャケット』(1987年)、当時夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンが本番行為に挑んだ衝撃作『アイズ ワイド シャット』(1999年)など代表作を上げればきりがない、映画界に多大な影響を与えた偉大な監督です。
主人公のジャックを演じたのはジャック・ニコルソン。アカデミー賞最多ノミネートを誇る、こちらも多くの俳優に大きな影響を与える俳優ですね。
ジャックの妻を演じたのはシェリー・デュヴァルです。2002年に映画業界からは引退しているようですよ。本作での恐怖におびえる表情は劇中の怪奇現象よりある意味ホラーでした。真に迫っていましたね。
ジャック・ニコルソンやっぱり怖い。
本作は1977年に出版されたホラーの帝王、スティーヴン・キングの同名小説が原作です。
しかし、公開当時、キングは小説とはかけ離れた内容であるとして本作を批判していたようですよ。確かに小説ではジャックの息子が持つ超能力「シャイニング」は物語の中核なのですが、映画ではその描写が少し薄かったような気がします。
本作はホラーの金字塔などと評されていますが、どちらかというとサイコサスペンス色の方が強く感じました。
邪悪なものに憑りつかれているのか、それとも精神に異常をきたしているのか徐々に狂気にいたるジャックが怖かった…。どんな怨霊よりもジャックが怖い。
演じているのがジャック・ニコルソンだから余計に怖い。
そして、ホテル、この造形がとても美しく可愛らしくもあるのです。色使いが素敵なのです。うっとりする映像美。
それだけでも観る価値があります。
冬になると観たくなる名作映画の1本です。吹雪の日がおすすめですよ。
【シャイニング】
監督:スタンリー・キューブリック
脚本:スタンリー・キューブリック
ダイアン・ジョンソン
製作:スタンリー・キューブリック
出演者:ジャック・ニコルソン
シェリー・デュヴァル
スキャットマン・クローザース
ダニー・ロイド
音楽:バルトーク・ベーラク
製作年:1980年
製作国:アメリカ・イギリス