痺れるほどカッコいい女性が沢山!映画みたいなアクション満載。漫画「BLACK LAGOON」広江礼威著 サンデーGXコミックス
以前、職業訓練校で講師をしていた時。その日の朝のスピーチの題材は「おすすめの映画、漫画、アニメ、小説」でした。
自分の好きな作品をアピールするため、皆さん熱く語ってくれて盛り上がりました。
私たちスタッフにとっても訓練生の趣味趣向をうかがえるのは今後のアドバイスのためにも必要な事なのでとても良い題材なのです。
フワフワ系女子がエグいグロテスクなホラーが好きだったり、元ヤンキー系男子がジブリ好きだったり意外性もあって面白いんですよ。
今回、ご紹介する作品は40代主婦の方がおすすめした作品です。
英会話教室の先生をしていらした方で、楚々とした雰囲気の綺麗な方でした。
私もこの作品が大好きだったのですが、彼女のイメージとは違う作品なので驚きました。
彼女いわく
「会話が欧米映画の翻訳のようで洒落ているので」
なんですって。
成程、合点がいきました。うんうん。
さて、今回ご紹介する作品は漫画「BLACK LAGOON」です。
では、あらすじを簡単に
岡島緑郎は旭日重工に勤めるごく普通のサラリーマン。彼は重要なディスクをボルネオ支社に届けるために出張した先の南シナ海で、海賊まがいの運び屋、ラグーン商会に拉致されてしまいます。
実は、彼が持つディスクは旭日重工が東南アジアの非合法ルートを使って行っている密貿易の機密情報だったのです。それを嗅ぎつけた背徳の都ロアナプラのロシアンマフィアが自分たちも一枚かませろと緑郎を拉致し身代金を要求したのですが、会社は緑郎をあっさり切り捨てます。
そして、失意のどん底にいる彼に更なる追い打ちが…。ディスク奪還のために会社が差し向けたのはなんと、傭兵部隊。
逃げ場を失い追い詰められたラグーン商会の船。
しかし、緑郎はある秘策を思いつき…。
作家情報
作者は広江礼威(ひろえれい)さんです。
イラストレーターとしても活躍しており、書籍やゲーム作品などの表紙絵も手掛けています。
ゲーム会社勤務を経て、1993年に漫画『翡翠峡奇譚』にてプロ漫画家デビューします。
2001年に少年サンデーGX(小学館)にて読み切り作品「BLACK LAGOON」を発表。翌年の2002年5月号より同誌にて連載が開始されました。現在も連載は続いており、12巻まで発売されています。
電子版を含めたシリーズ累計発行部数は850万部を突破しているようですよ。
クエンティン・タランティーノやロバート・ロドリゲス、ジョン・ウー、サム・ペキンパーなどの監督作品が大好きということです。
ロバート・ロドリゲス作品と言えば以前こちらでご紹介した『デスペラード』がありますね。スピード感あふれるゴリゴリのガンアクション。
うんうん、納得です。本作もそうなんですよ。
女性が光る作品
本作の舞台はタイの架空の犯罪都市ロアナプラ。裏社会に属する組織や人物たちが繰り広げるクライムアクションとなっています。
緑郎は会社に見捨てられ、行き場を失い、「ロック」と名乗りラグーン商会の一員として生きていくことを決めます。
そして、裏社会だけあって銃や爆弾を使ったアクションシーンが満載。
なかでもラグーン商会に所属している中国系アメリカ人の二挺拳銃(トゥーハンド)と異名を持つレヴィのガン捌きは圧巻ですよ。
美人だけれど粗野でがさつ。銃で人を撃つことにためらいはなく、むしろ生き生きとしているの。敵にしたらすごく怖いけれど、カッコイイのです。
そして、本作はレヴィの他にもカッコいい女性が沢山います。
ロシアンマフィアの大幹部、ホテルモスクワのバラライカは、旧ソ連軍出身で一個小隊を率いた大尉でした。顔と体のあちこちに大きな火傷跡があるのですが物凄い美人。理知的で冷徹でカリスマ性があって素敵。
他にも超人的戦闘力を持つメイドさんとか、サングラスや眼帯をした教会のシスターとか…。男性キャラが霞んでしまうほど魅力的な女性陣が大暴れ。
セリフも洋画の吹き替えのようで粋で洒落ているの。
映画を観た時のような満足観のある漫画です。
本作はアニメ化もされているのですが、動きと声が伴うとそれはそれは圧巻。音楽も秀逸。興味を持たれた方は是非、アニメもお勧めです。
気分をアゲたいときにぴったりですよ。
【BLACK LAGOON(ブラック・ラグーン)】
著者:広江礼威
出版社:小学館
発行:2002年12月12日発売