愛がなんだ

恋ってやっぱり面倒くさい!映画「愛がなんだ」

朝、息子を送って行くとき、中学生のカップルを見かけます。

腕が触れるか触れないかといった微妙でほほえましい距離感だったのが手を繋ぐまで3か月くらいかかったでしょうか?

見かけるたびに、おばさん、ほっこりしていました。
しかし、ここ最近、2人でいるところを見ることはありませんでした。
息子も気になっていたようで、
「最近、いないね。中坊カップル」
などと言っていた矢先、なんと、男の子のほうが違う女の子と歩いてるのを発見!
「えーっ、なんかショック」
という私に
「たまたまじゃね」
という息子。
「うーん…」
そして、また翌日、2人は一緒に…。その翌日も。そしてその翌日には手を繋ぎ…。
「なんだかなあ…」
といささかショックな私に息子が一言。
「中学生や高校生の付き合いなんて長続きするわけがない、って言ってたの誰?」
…。はい、それは私です。

朝のほっこりタイムは終了してしまいました。

さて、今回ご紹介する映画は「愛がなんだ」です。



では、あらすじを簡単に

猫背でひょろひょろのマモちゃんに出会い、テルコは恋に落ちました。
その時から、テルコの世界はマモちゃん一色に染まり始めます。
会社の電話は取らないくせに、マモちゃんからの着信には秒で対応します。
呼び出されると残業もせずにさっさと退社します。
友達の助言も聞き流し、どこにいようと電話一本で駆け付け、平日にデートに誘われれば余裕で会社を休み、いまやクビ寸前。
だって、大好きだし。マモちゃん優しいし。
マモちゃんはテルコの世界の中心。いや、マモちゃんが世界。
だけど、マモちゃんは、テルコのことが好きじゃない…。
いつまでもテルコはマモちゃんの恋人にはなれないのです。

作品情報

監督は今泉力哉さんです。
シナリオを書きたいと思い大阪NSC(吉本総合芸能学院)に26期生として1年間通ったそうです。同期に和牛、かまいたち、藤崎マーケットがいたそうですよ。
長編映画デビュー作は「たまの映画」(2010年)です。
どこにでもあるような日常を切り取った、けれど少し風変わりな恋愛映画という印象が強いです。

主演は岸井ゆきのさんです。
高校時代、山手線の中でスカウトされ、2009年にドラマ『小公女セイラ』(TBS)でデビューしました。
2017年に映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』で映画初主演。同作で第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞しています。
物語に同化するようなリアルで自然な演技で注目されている女優さんです。

マモちゃんを演じたのは成田凌さんです。『MEN’S NON-NO』のモデルとして、そして最近は俳優として映画やドラマでもめざましい活躍をされていますね。
深海誠監督の大ヒットアニメ「君の名は。」では声の出演をしています。

ヒリヒリする

テルコはマモちゃんに恋をしてからマモちゃんのことしか考えられません。
マモちゃんからの電話に一喜一憂するテルコはまさに恋する女の子。

しかし、マモちゃんにとっては都合のいい女でしかありません。
距離感を詰めようとしようものならバッサリと切られます。

この少し小物感漂わせるずるいマモちゃんは成田遼さんしか醸し出せない。
ほんとにムカつきます。

それでも彼に一途なテルコに対してはイラっとするというか、いたたまれない気持ちになってしまう…。
しかし、共感は出来なくてもなんとなく理解できる部分はあります。

マモちゃんや周囲の人のキツイ言葉を聞いているとなんだか心がヒリヒリと痛む…。
そうだよな、そうだよね。なんていつの間にか自問自答を繰り返しながら見ていました。
恋愛ってやっぱりめんどくさい。だけど恋する気持ちは止められないか。
散々恋愛で失敗し、もう2度と恋なんて…を繰り返してきた今だから、ヒリヒリで済んだのかもしれないですね。

【愛がなんだ】
監督:今泉力哉
脚本:澤井香織
今泉力哉
原作:角田光代
出演者:岸井ゆきの
成田凌
深川麻衣
若葉竜也
穂志もえか
中島歩
片岡礼子
筒井真理子
江口のりこ
製作年:2018年
製作国:日本

※画像はAmazonより引用させていただきました

関連記事一覧