解散から50年、いま改めて聴きたいビートルズのアルバムとは
世代を越えて世界中で愛されているザ・ビートルズ。
最近ではAmazonプライムミュージックやアップルミュージックなどの定額音楽配信サービスでも配信されており、より気軽に聴けるようになりました。
またSpotify(スポティファイ)というスウェーデン発のサービスでは、2020年4月のリスナー数が2280万人以上と、現在活動していないアーティストとしては驚異的な人数を誇っています。
そんなビートルズにとって、2020年は節目の年であることをご存知でしたか?
理由はふたつあります。
ひとつは、ビートルズが解散してちょうど50年だということ。
ふたつ目の理由は、今年はジョン・レノンの没後40年で生誕80年ということです。
そんな節目に当たる今年の9月には「ザ・ビートルズ:ゲット・バック」という新しいドキュメンタリー映画が公開される予定でしたが、残念ながら新型コロナウイルスの影響で延期になってしまいました。
監督を務めたのは「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズを手掛けたピーター・ジャクソン。
本作は、彼らの最後のアルバム「LET IT BE」の制作に密着した1970年公開の同名の映画を、55時間に及ぶ未発表映像と140時間の未公開の音源と共に新たな視点から再制作された作品になるようです。
注目は、ビートルズが最後に人前で演奏した「ルーフトップ・コンサート」が全編収録されるところです。
これまでも非公式の作品では観ることが出来ていましたが、今回がはじめての公式発表となります。
とは言っても、「ビートルズは好きだけど、この映画が楽しめるほど詳しく知ってるわけじゃない」という方もいるかもしれません。
そこで今回は、もう少しビートルズを深く聴いてみたい方におすすめのアルバムを3枚ご紹介します。
配信サービスを使うときは楽曲単位やプレイリストで聴くことが多いかもしれませんが、アルバム単位で聴いてみると新しい発見があるかもしれません。
聴きどころや、当時の裏話などもあわせてどうぞ。
Please Please me(1963年)
記念すべき彼らのファーストアルバム。シングルで発売した同名の曲がヒットしたことから、急遽製作が決まったそうです。
ビルの吹き抜けから見下ろすメンバー写真は、見たことがある方も多いのでは?
冒頭のポール・マッカートニーによる「ワン、ツー、スリー、フォー!」というカウントから始まり、最後の曲までひたすら痛快なロックンロールが流れ続ける本作。
難しいことは抜きにして楽しめる一枚です。
またこのアルバムには、レコーディングがたったの1日で終わったという逸話も残っています。
録音は一発録りと呼ばれるライブ形式で行われ、短時間で済まされました。
今では信じられない話ですが、デビューしたばかりの彼らには、レコード会社が予算や時間をかけてくれなかったとか。
発表された順番にアルバムを聴いてみるというのもおもしろいかもしれません。
当時のファンの気持ちを追体験できそうです。
Rubber Soul(1965年)
それまでアイドル的な人気が先行していた彼らでしたが、少しずつ自分たちのやりたいことができるようになっていきました。
このアルバムから作詞作曲をすべてメンバーが手がけるようになり、徐々にアーティストとしての才能も開花していきます。
本作最大のトピックと言えば、名曲「In my life」が収録されていること。
ジョンによる郷愁的な歌詞と、間奏のピアノが涙を誘います。
この曲が入っているアルバムということだけでもおすすめできる作品です。
ジャケットのメンバーもみんな男前に写っていますね。
Abby Road(1969年)
最後にご紹介するのはビートルズの4人が最後に揃って製作をした「アビーロード」。
横断歩道を渡る4人の写真が印象的なジャケットは、レコーディングスタジオの前で撮影されました。
その横断歩道は、今ではイギリスを代表する観光スポットになっています。
もともとは、エベレストでジャケット写真を撮るという話があったそうです。
しかしポールがそれを嫌がり「スタジオの前で適当に撮ればいいよ」と発言し、撮影はその通り適当に行われました。
でも、まさか観光地になるなんて当時は誰も思わなかったでしょうね。
聴きどころはたくさんあるのですが、ひとつ挙げるならジョージ・ハリスンが作曲した「Something」という曲です。
最年少のメンバーということでずっとジョンやポールの陰に隠れていた彼ですが、ここにきて素敵なラブソングを書き上げました。
ポールがこの曲を今でもコンサートで演奏していることからも、この曲がビートルズの代表曲のひとつであることが感じ取れます。
ビートルズの集大成ともいえるアルバムですので、ぜひ作品を通して聴いてみていただきたいです。
いかがでしたか?
これを機にビートルズをもう少し深く聴いてみようかな、なんて思ってもらえたら嬉しいです。
ビートルズにはさまざまなエピソードがたくさん残されているので、それらを調べながら聴くとより楽しめるかもしれません。
新しく公開される映画にもアルバム関するエピソードがたくさん詰まっていそうで楽しみですね。
※画像は公式サイトより引用させていただきました