現実か妄想か?混乱する映画「シャッターアイランド」
私の妹たちは暇さえあればスマホでゲームをしています。
パズルゲームが主ですが、同じゲームをもう何年も続けてプレイしています。
そのゲームを紹介したのは私。しかしながら、紹介した本人はもうやっていません。
面白そうなゲームはとりあえず手をつけますが、飽きが来るのも早いのです。
レベルが上がって難解になると「もういいや」と辞めてしまいます。
そんな私も一時期夢中になっていたゲームが1つあります。それが脱出ゲームです。
建物や部屋からアイテムを探し脱出するという内容なのですが、部屋の内装や置いてあるオブジェなどのビジュアルのクオリティが高いんですよ。
「こんな家に住みたいな」って、観ているだけでうっとりしてしまう
そして、探索に行き詰まると攻略サイトでヒントを探せるのもいい。
でも、ある日気付いたのです。
「いやだ、私、一つも自力で脱出していない」
そう、すべて攻略サイトの手順通りに進めて脱出した気分になっていただけだったのです。
「向いていないな…」
それから、スマホでゲームすることは辞めました。
さて、今回ご紹介する映画はレオナルド・ディカプリオ主演の「シャッターアイランド」です。
では、あらすじを簡単に
舞台は1954年。連邦保安官テディ・ダニエルズは、新しい相棒であるチャック・オールとともにボストンの遥か沖合に浮かぶ孤島“シャッターアイランド”にあるアッシュクリフ精神病院へ赴きます。
精神を患った犯罪者を収容するこの病院に入院していた女性患者レイチェル・ソランドが失踪した事件の捜査のためです。
折しも、激しい嵐が近づいており、捜査の行方に不安がよぎる中、2人は患者たちへの聞き込みを開始します。
しかし、テディは事件と無関係な“アンドルー・レディス”という人物についての質問を繰り返します。
“アンドルー・レディス”。彼はテディの住むアパートに火を放ち、最愛の妻ドロレスを殺した放火魔です。
テディが島を訪れた真の目的は、レイチェル・ソランドの捜索ではなく、この病院に収容されているレディスへの復讐を遂げることだったのです…。
作品情報
監督は数々の名作を世に送り出した名匠マーティン・スコセッシです。
シチリア系イタリア移民の家に生まれた彼は牧師を目指していたのですが挫折し、ニューヨーク大学で映画を専攻します。
1968年『ドアをノックするのは誰?』で長編監督デビューします。
1973年公開の『ミーン・ストリート』で独自のスタイルを確立し、1976年にはロバート・デ・ニーロを主演に迎えた『タクシードライバー』がカンヌでパルム・ドールを受賞するなど大反響を呼びました。
マイケル・ジャクソンのミュージック・クリップ『BAD』の演出もしています。
主演はレオナルド・ディカプリオです。『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002年)『アビエイター』(2004年)『ディパーテッド』(2006年)に続きマーティン・スコセッシ監督作は4度目の出演となります。
映画デビューは1991年の『グリッター3』ですが、私の中で今も印象に残っているのは1993年の『ギルバート・グレイプ』で演じた知的障害の少年アーニーです。可愛らしくて無邪気で心をわしづかみにされてしまいました。後に飼った犬を「アーニー」と名付けたほど…。
ああ、勘違い…
物語は連邦保安官テディと相棒のチャックがシャッターアイランドと呼ばれる孤島に赴くために船に乗っているシーンから始まります。
嵐が近づいているためか波が荒く、テディは船酔いします。
もうその時のテディの顔色の悪さ…。島全体を覆う不穏な空気…。
「絶対帰って来れないやつだ」と確信した私…ですが…。
そうです。大変な勘違いをしていました。
違ったのです。もっと壮大で難解なサスペンスだったのです。
時折挟まれる怪しげな過去の風景、人物…。
謎や違和感はラストですべて伏線だったことに気づかされます。
島で捜査をしている保安官が事件に巻き込まれ脱出を試みるも絶望的な環境に置かれ…。というようなストーリーだと勝手に思っていたことを反省します。
【シャッターアイランド】
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:レータ・カログリディス
原作:デニス・ルヘイン
出演者:レオナルド・ディカプリオ
マーク・ラファロ
ベン・キングスレー
ミシェル・ウィリアムズ
エミリー・モーティマー
マックス・フォン・シドー
音楽:ロビー・ロバートソン
製作年:2010年
製作国:アメリカ
※画像はAmazonより引用させていただきました