映画「ただ君だけ」ソン・イルゴン監督 2012年6月日本公開

私を除く我が家の女性陣(母、双子の妹)3名は韓流ドラマが大好きです。
出かける予定のない日は1日中、居間で観賞会です。
韓流ブームが社会現象になる前から見ていたので筋金入りですね。
昨年の8月まで働いていた職場がレンタルDVDショップの近くだったので出勤前に1000円渡され、「○○っていうタイトルの20巻から10本借りてきて」と頼まれ借りに行くことがよくありました。
おかげで私のレンタル履歴は韓流ドラマだらけ。
私も嫌いではないのですが、話数が長く(100話超えが普通らしいです)途中の展開にありがちな記憶喪失や病気、事故などが立て続けに起こる流れについて行けなくなってしまいました。
でも、韓流ブームのきっかけになった「冬ソナ」は見ましたよ。
「夏の香り」も観ました。

さて、今回ご紹介するのは私の観た韓国ドラマの中でも、目まぐるしいストーリー展開に、あらゆる感情を一気に揺さぶられた作品として印象に残っている、「バリでの出来事」「ごめん、愛してる」に出演していたソ・ジソプ主演の「ただ君だけ」です。(あれ?結構観てるじゃん)

ではあらすじを簡単に

~ボクサーの夢に破れて借金の取り立て屋となり、その果てに傷害事件を起こして服役したチョルミン(ソ・ジソブ)。出所後、飲料水の配達と駐車場の係員として働いていた彼は、夜の駐車場で目の不自由なジョンファ(ハン・ヒョジュ)と出会います。徐々に惹(ひ)かれ合う二人ですが、チョルミンが取り立て屋だったときに引き起こした事故がジョンファの視力を奪う原因になったことを知ったチョルミンは~

韓国映画といえば今年度のアカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートされている「パラサイト 半地下の家族」が世界的に注目を集めていますね。
韓国映画には緻密に作りこまれたリアリティのある世界観と、複雑に絡み合う重厚なストーリー展開、そして演じる俳優の圧倒的な演技力で魅せる優れた作品が数多くあります。

この作品は喜劇王チャールズ・チャップリンの「街の灯」をモチーフにした作品です。
ある浮浪者が盲目の花売り娘の目の治療のために奮闘する、というストーリーですが笑って泣けて感動するチャップリンの代表作になっています。

主演はソ・ジソプ。
ドラマ「ごめん、愛してる」や「バリでの出来事」で主演を務めていました。
どちらもラストが衝撃的でなかなか余韻が覚めなかった記憶があります。

モデル出身で長身、そして端正な顔立ちで抜群の人気を誇っていますが、コメディからアクション、シリアスまで演じ分けられる実力派俳優としても圧倒的な存在感があります。
特に哀愁を漂わせる演技は他に類を見ないほど真に迫っています。

ヒロインは「秋の童話」から始まる「四季シリーズ」の「春のワルツ」で主演を務めたハン・ヒョジュ。
「四季シリーズ」は「冬ソナ」がブームになりましたね。
清純派女優として人気があり「ラブストーリーの女王」と呼ばれています。
透明感があり子供のような純真さを感じさせる女優さんです。

王道のラブストーリーですが、韓国映画らしく格闘技のシーンなどはリアルで迫力があります。
鍛え上げられたソ・ジソプの肉体が美しい!

2人の距離が縮まっていくにしたがって、暗かった映像もどんどん明るくなっていきます。
しかしそれは彼女の視力がだんだんと落ちていくことも暗示しているのかなとも思われ、見事な対比になっています。

大人のラブストーリーですが、純粋で優しさに満ちています。すんなりストーリーに入り込める作品です。
最近、「キュン」が足りないと感じている方は、この作品で補給することができるかも?

※画像はAmazonより引用させていただきました

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