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怖い映画?いいえ、ただ、中村倫也の演技力は鳥肌もの…。映画「水曜日が消えた」

自分の部屋にいるときはあまりテレビを観ないのですが、居間で食事をしたりしている時に観る番組の間のCMで、好きなCMがあります。
女優の上野樹里さんが出演している、住宅メーカーのCMだったかな?シリーズになっていると思います。
そのCMの彼女の旦那様がどうにもこうにも可愛らしく、お気に入りなのです。
眼鏡をかけていて、少しのことにもすぐおびえる気弱な旦那様。
実際に身近に居たら私は多分イライラしてしまうと思うタイプの男性なのですが、
仕草とか話し方がとにかく愛らしくて…。2人のやり取りがホッコリするのです。
ある日、そのCMを見て
「可愛いよね、この旦那」
と声に出して言った私に、隣にいた妹が
「中村倫也でしょ?いいよね」
ん?うそ、マジ?
「初めて知った。ずっと観ていたのに気づかなかった。え、ホントに?」
驚く私に
「そうだよ」
と、ドヤ顔で返す妹。
「私の知ってる倫也じゃない」
「私は知ってる、知っていた」
「早く教えろ」
本当に知らなかった。全くの別人だと思っていたので本当にびっくりしました。最近、一番驚いたことかもしれません。

さて、今回ご紹介する映画はそんな中村倫也さんの主演作「水曜日が消えた」です。私の知らない倫也がここにもたくさんいました。



では、あらすじを簡単に

〝僕〟の中には曜日ごとに異なる7人の“僕”が存在しています。
性格も個性もすべて違います。原因は小学校のころに遭遇した交通事故らしいのですが、ぼんやりとしか覚えてはいません。
曜日ごとに切り替わる人格のうち火曜日は一番地味な存在です。
家事をこなし、他の曜日が嫌がるので病院に通院しているのも彼です。いつも損を押し付けられている彼ですが、ある日、目覚めた彼はいつもと違う朝ということに気づきます。
いつもなら、ルーズな性格の月曜が散らかした部屋で、(時には横に見知らぬ女が寝ている時もありました。)目覚めるはずなのに、部屋はきれいなまま。
見慣れないテレビ番組…。
そう、彼が目覚めたのは水曜日。そう、水曜日がある日突然消えたのです。

作品情報

監督は吉野耕平さんです。1979年生まれ、大阪府出身です。
CMプランナーやコピーライターとして活動された後、ディレクターとして2011年に独立します。
2018年に映像制作チームを設立し、CM、MV、VR、実写映画を製作しています。
2016年に公開され、大ヒット作となった「君の名は。」にもCGアーティストとして参加されているようですよ。
本作では、監督・脚本にくわえ、VFXも担当しています。

主演は、私の気になる男子の正体だった中村倫也さんです。
1986年生まれ、東京都出身です。
高校1年生の時、所属事務所からスカウトされ、事務所の養成所にて演技を学びました。(ちなみに、声をかけたのは、野球解説者の江川卓さんの娘さんだということです。)
映画『七人の弔』(2005年)が俳優デビュー作です。
2018年、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』への出演がきっかけとなり、知名度を上げました。
学生時代はサッカーに熱中していたようですよ。
作品ごとに様々な顔を見せる役者さんですね。私はあの穏やかな声が好きです。

中村倫也劇場!

本作は、一週間のうち、1日だけしか過ごせない、7人の人格を持つ男性のお話。
その中でも一番地味で存在感の薄い火曜日目線で描かれています。
7人は性格も好みも生活形態も何もかも異なります。7つに仕切られたスペースに全くテイストの異なる衣服、食器もすべて別です。なので、最初は
「ふうん…。実は七つ子で全員実在か?」
なんて思ってしまいました。
七つ子といえば、以前ご紹介した映画「セブン・シスターズ」は一卵性の七つ子が“月曜”という1人の人間に交代で成り済ますという設定でした。
しかし、本作は1人の人間の中に7つの異なる人格が存在しているのです。似ているようで全く違いますね。
多重人格は映画や小説の題材としてよく見るのですが、本来の人格から派生したものだと思っていたので、個々がそれぞれ別に生きている様は驚きでした。
そして、それぞれを演じる中村倫也さん、まさにカメレオン。
7人それぞれ全然違う!すごい!としか言い表せられない私の語彙力のなさが辛い…。
でも、ホントにすごいんです。
中盤以降、サスペンス感が強くなり、どうなってしまうのかハラハラしてしまいました。
1年が1人55日しかない彼らがたどり着く先は?是非、エンドロールまで、お見逃しなく。

【水曜日が消えた】
監督:吉野耕平
脚本:吉野耕平
出演者:中村倫也
石橋菜津美
中島歩
休日課長
深川麻衣
きたろう
上映時間:104分
製作年:2020年
製作国:日本

※画像はAmazonより引用させていただきました

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