the engy「Talking about a Talk」鳴らせポップ&グルーヴ!2019年メジャーデビューの新星をチェックせよ
70~80年代を彷彿とさせる「シティポップ」と呼ばれるサウンドやジャンルが音楽業界を席巻した10年代後半。
2020年に突入した今、そう呼ばれた音楽はすでに過去の物。
さらなる進化と深化を遂げた、その潮流を受け継ぐアーティストの筆頭として今各所で挙げられているのがthe engyです。
一度聴いて頂ければわかる通り、彼らの音楽は所謂「シティポップ」と呼ばれるオシャレサウンドからは明らかに一線を画しています。
ボーカル山路の日本人離れしたシャギーな歌声と流暢な英語詞から、一聴して彼らを海外の新進気鋭バンドだと誤解する方も多いんだそう。
彼らの音楽の中にある、近年再興しつつあるバンドブームの中でも散見される打ち込みと呼ばれるリズムやサウンドを用いた曲の作り込み。
そのクオリティからは、確かに10年代後半にブームを起こした「シティポップ」や、これまで様々な一時代を築いてきたポップスの潮流を感じ取ることができるのです。
近年特に一世を風靡した、星野源やOfficial髭男dism。
これらのアーティストがルーツとするブラックミュージックやR&B、ソウルミュージックなどのジャンルも、彼らが世間に与えた影響によって、今日本の音楽界では大いに注目を浴びています。
the engyのサウンドからは、それらのジャンルに通じる雰囲気を感じることもできますね。
そんな並外れたサウンドメイクを発揮しているthe engy、実はメンバー全員が普通に京都の大学を卒業しまだまだ発展途上の20代半ば。
これからの躍進が恐ろしくも非常に楽しみなバンドと言えるでしょう。
今回ご紹介するのは、そんな彼らのメジャーデビュー作となったミニアルバム「Taking about a Talk」。
メンバー曰く、これまでの作品の中でも最も手の込んだサウンドとなっているこの音源はまさに必聴の1枚です。
軽快なギターリフに絡み合いながらもナマ感をしっかり感じさせるバンドサウンドと、力強くもスモーキーで色気のある山路の声が非常に印象的な「Still there?」や、リズム感や韻を大事にしながらバンド初の日本語詞に挑戦した「Sick enough to dance」。
軽快で近未来感を感じさせるような打ち込みのリズムやサウンドと、その中を縫うようにすり抜けて我々の元に届く少し擦れた歌声が耳に残る「Touch me」など、珠玉の9曲が収録されたこのミニアルバム。
聴いている私たちの足取りも気づけばなんだか軽やかになる、そんな1枚となっています。
仕事の合間に少し気分転換をしたいブレイクタイムや、休日の当てのないドライブやお出かけのBGMにもぴったり。
ぜひあなたのふとした日常を、ポップでグルーヴィーな彼らの鮮やかなサウンドで彩ってみてはいかがでしょうか。
Talking about a Talk
アーティスト:the engy
レーベル:ビクターエンタテインメント
発売日:2019年10月30日
※画像はAmazonから引用させていただきました