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大人になりかけのじれったい気持ちを懐かしくも切なく思い出すことが出来る映画「あの頃ペニー・レインと」キャメロン・クロウ監督 パトリック・フュジット主演

以前勤めていた会社の上司や同僚は、様々な業界でのスペシャリストと言っても過言ではない人たちが集まっていました。
例えば上司はアメリカの大手通信事業社の元SEでNASAの秘密を知る男(少し盛ってる感あり)、経理担当は美容業界のプロ、事務担当は元保育士で、同僚は元高校教師やパソコン関連の資格を多々取得しているパソコンのプロだったり。
そんな中で何も持っていない私は若干、肩身の狭い思いをしていました。

でも、6年近く続けられたのは仕事が「好き」だったからなんですね。
「何も持っていない」ということは、逆に色々なものを詰め込める余裕があるということに気づいてからは少し楽になりました。
ドラクエやファイナルファンタジーなどRPGでいうところの「経験値を上げる」ということでしょうか。
「誰でも最初からプロではない」と教えてくれたのは他でもない、「NASAの秘密を知る男」でした。

さて今回ご紹介する映画は「あの頃ペニー・レインと」です。
では、あらすじを簡単に。

~ウィリアムは15歳。大学教授の厳格な母に女手一つで育てられ、小さい頃は弁護士を目指す秀才でした。そんな母親に嫌気が差し、姉は4年前に家出しました。彼にたくさんのロックバンドのレコードを残して。それがきっかけでロックの世界にのめり込んでいったウィリアム。彼は伝説的ロック・ライター、レスター・バングスに自らの文章を売り込みます。取材の仕事を得たウィリアムは、ライブの楽屋を訪ね売り出し中のバンド“スティルウォーター”に取材を試みます。バンドへの熱い思いを語ってメンバーに気に入られた彼は、楽屋へのフリーパスを得ます。そしてバンドのグルーピーの中でも一際目立つ少女、ペニー・レインに出逢います。ビートルズの曲名から取った「ペニー・レイン」を名乗る彼女は本人いわく、バンドの音楽を心から愛しバンドに尽くす「バンド・エイド」のメンバーだと言います。ウィリアムは、自分たちは「グルーピー」とは違うという誇りを持つ彼女に惹かれます。彼はバンドメンバーや彼らを取り巻くエイドたちと共にツアーに同行することになります。

この作品は監督、脚本のキャメロン・クロウ自身が、15歳という若さで雑誌「ローリング・ストーン」の記者としてレッド・ツェッペリン、ニール・ヤングなど、数多くの伝説的ミュージシャンへのインタビューに成功した経験が元となった物語です。
主人公のウィリアムは自分の分身ということですね。
この作品でアカデミー脚本賞を受賞しています。
彼の作品では独身者専用のアパートに住む若者たちの恋愛や人間模様をコミカルに描いた1992年公開の「シングルス」が大好きでした。
グランジファッション、参考にしましたよ。

さて、ウィリアムは音楽ジャーナリストとしてバンドのツアーに同行するのですが、いきなり飛び込んだ世界に翻弄され、雰囲気にのまれそうになります。
そんな時、彼が尊敬するレスター・バングスは、どれだけ一緒にいてもメンバーとは友人になれないことや本当にライターを生業に生きていくための姿勢を伝えます。
「正直に手厳しく書け」その言葉でウィリアムはプロとして自分のやるべきことを見出すことが出来ます。
時に突き放しつつもやさしく見守る、これは後輩、または部下に対する対応として私たちのお手本にもなりますね。

ヒロインと「バンド・エイド」たちの70年代ファッションもとっても素敵。
私は洋楽に疎いのですが、それでも耳にした楽曲はいくつかあり、この時代の音楽が好きという人にはもっと刺さるのではないかなと感じました。

大人になりかけのじれったい気持ち、その時にしか味わえない気持ちを懐かしくも切なく思い出すことが出来る、そんな作品です。

※画像はAmazonより引用させていただきました

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