ただのラブストーリーじゃあない。映画「ニューヨーク冬物語」

年が明けても一向に新型コロナウィルスの感染は収まらないですね。
そんな中、1月7日に東京、千葉、埼玉、神奈川には2度目の緊急事態宣言が発令されました。
対象区域はまだまだ広がりそうですね。
いったい、いつになったら収まるのかしら?
本当に厄介なウィルスだこと…。コロナめ。
アルコール消毒と手洗いで手荒れは酷いし、私、今まで冬でもハンドクリーム使った事なかったんですよ。ベタつくのが嫌なので。
ちょっとしたささくれなどはオロナイン軟膏で何とかなりますしね。
しかし、今ではハンドクリームが手放せないのです。
でも、文句ばかり言っても仕方ないですね。
眉間の皺が増えてしまう。

そんな時は現実逃避をしよう。

…ということで今回ご紹介する映画は「ニューヨーク冬物語」です。しっとりとしたラブストーリーと思いきや…。



では、あらすじを簡単に

1895年、ニューヨークの移民審査局で一組の家族が入国禁止となってしまいます。肺結核を患っていたためです。
夫婦は、せめて生後間もない息子だけでも助けようと、息子を小舟に乗せ海に流します。
1916年。あの時小舟に乗せられた子供はギャングのボス、パーリーに拾われピーター・レイクと名付けられ、立派な青年に成長していました。
彼はパーリ―の元で盗賊をしていたのですが、パーリーを裏切り、追われる身となっていました。
ついに追手に捕まりそうになったピーターの目の前にどこからか白馬が現れ、ピーターは難を逃れます。
ある日、ピーターは白馬に導かれ一軒の屋敷へ強盗に入ります。そこには肺結核を患っている令嬢ベバリーが住んでいました。誰もいないと思い盗みに入ったピーターでしたが、ベバリーに遭遇してしまいます。
盗みに入ったというピーターを怖がりもしないベバリー。
意気投合した2人はお茶を飲みながら話をします。
そしてピーターはビバリーの余命が残りわずかであることを知ります。

作品情報

監督はアキヴァ・ゴールズマンです。
元々は脚本家として活動しており、2001年『ビューティフル・マインド』でアカデミー脚色賞を受賞しています。
『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年)『アイ・アム・レジェンド』(2007年)も彼の脚本です。
『ニューヨーク冬物語』は彼の監督デビュー作です。

主演はコリン・ファレルです。アイルランド ダブリン出身で現在はハリウッドでの活動を主にしています。
主な主演作に『アレキサンダー』(2004年)『ニュー・ワールド』(2005年)等があります。また、脇役としても頭角を示すなど幅広い演技に定評があります。

ヒロインの令嬢、ベバリーを演じたのはジェシカ・ブラウン・フィンドレイです。
イギリス出身の女優です。イギリスのドラマ『ダウントン・アビー』で演じたレディ・シビル・クローリー役で脚光を浴びました。
クラシカルな品が漂う美貌は令嬢役がぴったりですね。

ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、ウィリアム・ハート、ウィル・スミスなど、脇を固める俳優陣も豪華ですよ。

生きる意味

さて、本作は1983年にベストセラーになった小説『ウィンターズ・テイル』(マーク・ヘルプリン著)が原作となっています。
以前ご紹介した映画「つぐない」のようなクラシカルな時代を紡ぐラブストーリーかと思いきや…やられた!
追い詰められた主人公の前に突然現れ彼を助ける白馬に羽が生え空を駆ける、ギャングのボスは悪魔と契約、挙句の果てには主人公のピーターは100年間年を取らないまま…。
えっ、これってファンタジーなんだと気付いた時は思わず笑ってしまいました。
しかし、100年前の過去が絵画のようでとても美しいです。
人が生きている意味を、100年間時空を彷徨ったピーターが教えてくれます。
想像の斜め上をいくような目まぐるしい展開ですが、鑑賞後は心が不思議と温かくなります。

【ニューヨーク冬物語】
監督:アキヴァ・ゴールズマン
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
原作:マーク・ヘルプリン
『ウィンターズ・テイル(英語版)』
出演者:コリン・ファレル
ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ
ジェニファー・コネリー
ウィリアム・ハート
エヴァ・マリー・セイント
ラッセル・クロウ
ウィル・スミス
製作年:2014年
製作国:アメリカ

※画像はAmazonより引用させていただきました

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