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完璧なカップルの裏側は?予測不可能なサイコサスペンス映画 ゴーン・ガール

未亡人の秘密

まだ私が若かった頃のお話。

勤務先で先輩だった鶴子さん(仮)は40代後半の美女。
肌が透き通るように白くて、カラコンを着けているかのような綺麗な灰色の瞳。
細身の身体で黒のパンツスーツがよく似合っていました。
20代で結婚をしたご主人との間に生まれた一人息子は成人になり、夫婦2人で暮らしていた鶴子さん。

ところが、ある日、突然、ご主人が亡くなり…。

死因は自殺。

ご主人は2年前に病気で半身不随になり、介助が無ければ歩くのもままならなかったようです。
鶴子さんはご主人を介護しながら仕事をしていたのです。
しかし、病気の壁は超えられず…。

1週間後、鶴子さんは出社してきました。
辞表を携えて…。
「気持ちの整理がつかなくて…。」
と震える声で一言。

悲しげな声に私も切なくなりました。
憧れの人だったので。

ところが、退社後、彼女の親しい方に聞いた話が、世にも恐ろしく…。
実は、彼女はご主人が倒れた後、「面倒が見られない」とご主人を実家に帰し、年下の彼氏と暮らしていたということです。
周囲に離婚を迫られても、断固拒否していたみたい。
離婚をすると生命保険金を受け取れなくなるからだそうです。

結局、彼女は保険金を手にすると、海外に飛んだとか・・・。
彼女は私が出会った中で一番、怖い女(ひと)。

さて、今回ご紹介する映画はデヴィッド・フィンチャー監督作品「ゴーン・ガール」です。

では、あらすじを簡単に

結婚5年目を迎えたニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)。
2人はおしどり夫婦として知られていました。
しかし、結婚記念日にエイミーが忽然と姿を消してしまいます。
美しい人妻の失踪事件は全米の注目を集め、ニックもマスコミに取り上げられます。
やがて「妻が失踪した悲劇の夫」を演じているかのようなニックの態度が、批判を浴びるようになり…。
次第に過熱するマスコミの報道合戦で2人の私生活の秘密が暴かれるにつれ、ニックによる妻殺しの疑惑も浮上し始めます。
ニックは精神的にどんどん追い詰められていくのですが…。

作品情報

監督はデヴィッド・フィンチャーです。
代表作には、『セブン』『ファイト・クラブ』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『ソーシャルネットワーク』などがあります。
どれもかなりのヒット作ですね。
色調を抑えた暗い画づくりが特徴と言われています。

原作は2012年に発表のギリアン・フリンによる同名の小説です。
彼女は今作で脚本を担当しています。

主人公のニックを演じたのはベン・アフレックです。
脚本家、映画監督、映画プロデューサーとしても活躍されていますね。

エイミーを演じたのはロザムンド・パイクです。
イギリスの女優で、フランス語とドイツ語を流暢に話し、ピアノとチェロもたしなむという才女です。
そして正統派の美女です。

アメイジング・エイミー

この作品の見どころはなんといってもエイミー役を演じたロザムンド・パイクです。
ネタバレになってしまうのであまり書けませんが、前半と後半ではイメージがひっくり返ります。
見事な演技力に圧倒されます。

その表情、仕草、どれをとっても美しく、怖い。

そして、メディアの恐ろしさと言ったら…。
今現在、私たちは大いに共感できるのではないでしょうか。

“完璧な夫婦”の秘密が暴かれていくに従い、緊張感が増します。

夫婦の問題は、それぞれの形があるように多様だと思います。
今作で描かれているのはそれを極端に描いていますが、誰もが抱えているものなのかもしれません。

予測不能な展開にゾクゾクし、目が離せない、秀逸なサイコ・サスペンスです。

※画像はAmazonより引用させていただきました

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