見終えた後は不思議と爽快な気分!映画「キャット・ファイト」
今は亡き夫とアメリカのプロレスにすごくハマった時期がありました。
屈強なレスラーの戦いはもちろん、綿密に練られたシナリオに沿ったストーリー仕立てのショーとしても楽しめます。
日本にはないエンターテイメントにすっかり魅せられました
ストーリーには経営者一族も絡んで来たり、“ディーバ”と呼ばれる超絶美女の女子プロレスラーとの恋愛模様が描かれたりと飽きさせない演出でした。
そして、すごーくドロドロしてるんですよ。韓流ドラマも真っ青。
この“ディーバ”たちは本当に美女揃いでバービー人形のように均整が取れているので、セクシーさが売りの「ビキニマッチ」「下着マッチ」も生生しさはあまり感じなかったな。
彼女たちの繰り広げるキャットファイトは基礎トレーニングをきっちり行っているため動きも軽快で見ごたえありましたよ。
(残念ながら現在はレーティングの関係で「ビキニ、下着マッチ」は行われてないようです)
「ゲイシャガール」という白塗りの日本人ディーバもいましたよ。調べてみたら現在は日本で市議会議員として活動されているようです。
さて、今回ご紹介する映画は「キャット・ファイト」です。ディーバの繰り広げるキャット・ファイトとは違い壮絶!
では、あらすじを簡単に
ヴェロニカとアシュリーは大学時代に犬猿の仲でした。
現在、ヴェロニカはニューヨークで戦争関連の会社を経営する夫と息子と暮らすセレブ妻。
一方でアーティストとして中々目が出ずにいるもアトリエを構え創作活動を行っているアシュリー。
そんな2人がヴェロニカの夫スタンリーが主催したパーティーでバッタリ会ってしまいます。
社長夫人のヴェロニカ。
給仕係として会場にいたアシュリー。
会ってはいけない2人が会ったとき、亀裂はますます深まり酔った勢いで殴り合いのけんかに発展します。
拳で殴り合う二人を止める者もいない。
そしてヴェロニカは意識を失ってしまいます。
気が付くと、ヴェロニカは病院のベッドに横たわっていました。
担当医師からは「2年間昏睡状態」だったと伝えられます。
しかも、眠っていた2年間に自分の周りの状況は一変。
夫は事故で亡くなり、一人息子も戦地に徴兵され戦死していました。
家族も財産も何もかも失ったヴェロニカはアシュリーへの復讐心に突き動かされ…。
作品情報
監督はオヌール・トゥケルです。トルコ系アメリカ人で俳優、画家、映画監督として活躍されています。独立系映画業界では著名な方だそうです。
主演を務めるのは アン・ヘッシュ。出演作に『6デイズ/7ナイツ』(1998年)『ボルケーノ』(1997年)などがあります。
そしてサンドラ・オーです。
人気ドラマ『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』で知られていますね。
ひたすら殴り合う
ヴェロニカとアシュリー、この作品の主人公ではありますがこの2人、とにかく性格が悪い。
ヴェロニカが昏睡状態に陥るまではアシュリーを小馬鹿にしたヴェロニカの自業自得と思っていましたが、その後、アーティストとして脚光を浴び始めたアシュリーの性格の悪さったら同情して損した気分。
アシスタントに対してのパワハラを軽く超えるレベルの暴言は聞くに堪えません。
そして、アシュリーも結局ヴェロニカに病院送りにされてしまうんですけどね。
挙句の果てに、同じように2年間の昏睡状態に…。
目覚めた一文無しのアシュリーに対してのアシスタントのセリフが痛快です。
「良く言った!もっと言え」と思ってしまった。
この映画の見どころともいえるヴェロニカとアシュリーの喧嘩はとても凄まじい!
しかし、拳と拳で殴り合う様は大袈裟で壮大なクラッシックのBGMと相まってなんだか変わった舞踏を見せられているようでクスッと笑ってしまいました。
ひたすら殴り合う彼女たちは一周回ってもはや仲が良いのではなどと考えてしまいます。
2人の中年女性の殴り合いは血みどろで壮絶なのですが、見終えた後は不思議と爽快な気分になる面白い作品です。
【キャット・ファイト】
監督:オヌール・トゥケル
脚本:オヌール・トゥケル
音楽:フレデリック・サンズ
出演者:サンドラ・オー
アン・ヘッシュ
アリシア・シルバーストーン
製作年:2017年
製作国:アメリカ
※画像はAmazonより引用させていただきました