京都/東山区 あの世とこの世の出入り口「六道珍皇寺」

八坂神社や清水寺で有名な京都市東山区。
そんな観光地に、あの世への入り口と言われる少し不思議なお寺があります。
私がこのお寺の存在を知ったのはごく最近のこと。
ある時テレビを観ていましたら、とある番組でこのお寺が紹介されていたんです。
するとなぜだか無性にここに行きたくなって、数日後には足を運んでいました。

六道の辻

六道珍皇寺の一帯はかつての葬送地で鳥辺野(とりべの)の入り口にあたり、「六道の辻」と呼ばれています。
鳥辺野へ至る道筋にあたる六道珍皇寺で野辺の送りの法要を行い、この地で最後のお別れの後、風葬の地である鳥辺野に遺骸を運んだそうです。
そんな風習のためか、この寺の辺りを「六道の辻」と呼び、あの世への入り口とされてきました。

小野篁(おののたかむら)という人物

私はこの方にとても惹かれ、どうしても逢いに行きたいと思いました。
ここに来たのはこの方に導かれてなのかもしれません。
小野篁は文武両道に優れた、朝廷に仕えるスーパー官僚だったそうです。
そして昼間は朝廷に夜は閻魔庁に仕えていたと言われる、なんとも不思議で魅力的な人物なのです。

※「小野篁像」画像は六道珍皇寺公式ホームページより引用させて頂きました

冥土通いと黄泉がえりの井戸

「冥土通いの井戸」(写真下)は、小野篁が閻魔庁に行くときに使っていたとされる井戸。

「黄泉がえりの井戸」(写真下)は、冥土から帰るのに使ったとされる井戸。
要はあの世とこの世の連絡通路ってわけですね。

遺骸の埋葬地 鳥辺野

平安時代の京都では遺骸を埋葬する際庶民がお墓に埋葬される事はなく、鳥辺野へ運び風に晒し風化を待つ「風葬」が一般的だったそう。
その他に死骸を木に吊るし鳥に肉を食らわせる「鳥葬」という風習もあったようです。
なのでこの界隈は死骸がゴロゴロ。現代では考えられないですよね〜。
コワイ・・。
鳥辺野の範囲は明確な定義はありませんが、現在の清水寺から大谷本廟の辺りとされており、この六道珍皇寺は、遺骸を鳥辺野へ送る道筋だったと言われています。
ざっくりですが、地図の赤線で囲んだ辺りが鳥辺野といわれる地域かと思われます。

京都「三大風葬の地」

・鳥辺野(東山界隈)
・蓮台野(京都市内の北側)
・化野(嵐山の北に位置する)
これらの3つが遺骸の風葬の地と言われています。
それ故か、これらの周辺は心霊スポットと言われる場所がとても多いです。
霊感の強い方であれば何か感じるかもしれませんね。

「六道珍皇寺」と合わせて訪れたいスポット

まとめ

歴史や逸話などが好きな方には興味深いであろうオススメのスポットです。
周辺の寺社などの歴史と合わせて見てみると、とても面白い発見があると思いますよ。

六道珍皇寺
住所:京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町595
開門時間:10:00〜16:00
拝観料:無料、ただし特別拝観は有料
電話番号:075−561−4129
公式サイト:http://www.rokudou.jp

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