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ベルサイユのばら

年代問わず女子を魅了する不朽の名作漫画「ベルサイユのばら」池田理代子著

小学校1年生から中学3年生までピアノ教室に通っていました。
幼馴染のシロちゃん(仮)に誘われて通い始めたのですが、先生は多分私のことを嫌っていたと思います。

無愛想で子供らしくなかったから、私。
笑わないし泣かないし…。
反対にシロちゃんは利発で練習もしっかりしてくるのであからさまにひいきされていました。
シロちゃんはたくさん間違えても〇がもらえるのに、私は1か所でも間違うと〇を貰えなかったり、手の甲をつねられたり…。
ピアノ、楽しくなかったな。

そんな嫌な思い出ばかりのピアノ教室でも唯一良かったことは、「ベルサイユのばら」に出合えたこと。

ピアノ教室は個人レッスンで他の生徒さんがレッスンをしていると少し待っていなければなりません。

私は待ち時間に図書館で借りた本をいつも読んでいたのですが、ある日、シロちゃんが
「これ、面白いよ」
と、薦めてくれたのがピアノ教室の待合室にあった
『ベルサイユのばら』
でした。
18世紀の絢爛豪華なベルサイユ宮殿を舞台に繰り広げられる史実を元にした作品は、私を一気に物語の世界に引き込んだのです。

ありがとう、シロちゃん。ピアノと先生は嫌いだったけれど「ベルばら」を読める場所としての教室は好きでしたよ。

さて、今回ご紹介する漫画は「ベルサイユのばら」
私の宝物のひとつです。



では、あらすじを簡単に

1755年、ヨーロッパの3つの国に、やがてフランスのベルサイユで宿命的な出会いを待つことになる3人が生まれました。
フランス宮廷-そこは世界一華やかで贅沢さを競い合うセレブたちの憩いの場。若き皇太子妃として、オーストリア・ハプスブルグ家よりマリー・アントワネットが嫁いで来ました。
皇太子夫妻を護衛するのは、近衛士官で男装の麗人・オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。
彼女は由緒ある将軍家の末娘でありながら、後継ぎとして剣も学問も修め、男として育てられたのです。
宮廷では愛くるしいアントワネットへと人気が集まります。
しかし、当時社交界を牛耳っていたのはルイ15世の愛人・デュ・バリー夫人でした。
皇太子妃VS国王愛人で盛り上がるベルサイユ。
その対立はオスカルをも巻き込みやがて国際問題へと発展していき…!?
そして、異国の宮廷で孤独を深めるアントワネットはパリ・オペラ座の仮面舞踏会でスウェーデンの貴公子フェルゼン伯爵と知り合い、恋に落ちるのです。
3人は共に18歳。
それは運命の出会いの夜でした。

作家情報

作者は池田理代子さんです。
1967年に『バラ屋敷の少女』でデビューしました。
そして1972年に『週刊マーガレット』にて連載を開始した『ベルサイユのばら』が空前の大ヒット。
執筆のきっかけになったのは高校生の時に読んだツヴァイクの『マリー・アントワネット』で彼女に魅了されたことからだそうです。
2年間連載されたこの作品で少女漫画家としての人気は不動のものとなりました。
また、1995年、48歳の時に東京音楽大学声楽科に入学し1999年に大学を卒業。
以降はコンサート出演や講演などの活動を行っています。
2005年には、世界初録音9曲を含むマリー・アントワネット作曲の歌曲12曲を歌ったCDを発売しました。
2009年にはフランス政府から、多くの日本人が『ベルサイユのばら』を通じ、フランスの歴史、言葉、食文化などに関心を持つきっかけとなったとして、レジオン・ドヌール勲章シュバリエ章が授与されています。

オスカル“様”

「ベルサイユのばら」はフランス・ブルボン朝後期、ルイ15世末期からフランス革命でのアントワネットの処刑までを描いている作品です。
前半はオスカルとアントワネットの2人を中心に描かれる華麗な宮廷劇、そして、中盤以降はオスカルを主人公として、フランス革命に至る悲劇を描いています。

ベルサイユに咲いた“白い薔薇”=オスカルと“赤い薔薇”=アントワネット。
彼女たちの煌びやかで儚い人生。
悲劇が起こるとわかっている史実の中で繰り広げられる情感溢れる物語は、切なくも美しい余韻を胸に残します。

ちなみに男装の麗人オスカルは架空の人物です。
しかし、豊かな金髪をなびかせ、凛とした美しさと知性を兼ね備えた彼女はまさに女子が思い描く王子様。
眼の前に現れたらきっとひれ伏すと思います。私。

それを実現させたのが宝塚歌劇団。
絢爛豪華な作品は宝塚にピッタリだと思います。

この作品を上演したことで「ベルばら」ブームは一気に社会現象になりました。オスカル人気は凄まじく、オスカル様に魅了された女性が恋人と別れたり、婚約破棄をしたり…。

今読んでも全く古めかしさを感じさせることがない「ベルサイユのばら」。
歴史漫画としても読み応えがある作品です。

神奈川県平塚市の喫茶店Porte Bonheurでは薔薇トーストなるものが味わえるとか。
ライターの榎紅葉さんは給仕された瞬間、ベルサイユのばらの主題歌が頭に流れたそうです。
もし良かったらこちらの記事も読んでみてくださいね。

ベルサイユのばら
著者:池田理代子
出版社:フェアベル
発行:1972年11月30日第一巻発売

※画像はAmazonより引用させていただきました

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