映画20世紀少年のロケ地 喫茶ジュリアンの名物「ペアソーダ」を独り占め
漫画家の浦沢直樹さんの著書に「20世紀少年」という作品があります。
映画化もされているのでご存じの方も多いと思いますが、簡単にストーリーを説明すると、1970年前後に少年だった主人公ケンヂの1997年から始まる一連の物語です。
物語の舞台は1997年なのですが、そこで起こる事件のキーが1970年に起こったという設定なので、この2つの時代をストーリーがいったりきたりする形で物語は進んでいきます。
本当はこんなにさらっと説明するのはもったいないほど、めちゃくちゃ面白い作品なので、はらあゆたさんの映画紹介記事もぜひ読んでみてください!
ところで、この「1970年」という時代、実は私はまだ生まれていません(笑)
なので、漫画や映画に直接「懐かしさ」を感じるわけではないのですが、昭和の持つレトロ感は逆に新鮮に感じられるんですよね。
映画「20世紀少年」のロケ地、「喫茶ジュリアン」
今回ご紹介する神奈川県藤沢市にある「喫茶ジュリアン」は、なんと映画「20世紀少年」のロケ地として使われた喫茶店なのです!
それも「1970年」と「1997年」の両方の時代のシーンで「喫茶さんふらんしすこ」という名前で登場しています。
赤茶色の重厚そうな外観に、雰囲気のある石造りの丸窓、ポップな店名の字体が目を惹き、確かにすべてがレトロな雰囲気を醸し出していますよね。
そんな「喫茶ジュリアン」は、1965年(昭和40年)創業で、JR藤沢駅から徒歩5分と駅チカながら、ひっそりとした小路にあります。
「20世紀少年」の撮影では、昭和らしさを出すためにこの小路に土を敷き詰めて撮影をしたそうですよ。
昭和レトロの香りが溢れる店内やメニュー
店内も落ち着いたジャズが控えめに流れる大人の空間です。
品がありムードのある照明に、年代もののゆったりとしたこげ茶のテーブルセット。
少し前まで全席喫煙可だったとのことで、壁の色は少々くすんでいるのも味がありますね(現在は全席禁煙です)
また、なぜか店内のパーテーションにあたる部分には、プリンアラモードやフロートなどスイーツ類のサンプルケースがありました。
テーブルの上にあった写真入りのメニュー表をみてみると、スパゲティやドリア、サンドイッチ、ケーキセットといった、まさに王道の喫茶店の軽食メニューがずらり。
ドリンクメニューは回転式になっているのが面白いですね。
コーヒーはもちろん、クリームソーダやレモンスカッシュなどドリンクのラインナップも充実しています。
乙女の夢がつまった名物「ペアソーダ」
さて、こんなに外観も店内も渋いレトロ喫茶のジュリアンですが、実は若い人たちも多く訪れているんですよ。
その秘密は、ジュリアンの名物メニュー「ペアソーダ」にあります。
私も注文してみましたが、いかがでしょうか?
まさに「SNS映え」そのものですよね(笑)
分厚いガラスのパフェのような容器内にはしきりがあり、左はピンク色で右は緑色と異なる味のソーダ水が入っています。
更にピンク色のソーダ水はいちご味なのですが、上に乗っているのはホイップクリーム。
そして、右はメロンソーダにアイスなので、メロンクリームソーダなんですよ。
見た目の可愛さだけではなく、ドリンク自体にも工夫があふれ、味でも2通り楽しめるのが嬉しいですよね。
もしかすると、1970年当時は1つのドリンクをストロー2本でカップルが飲んでいたから「ペアソーダ」だったのかもしれません。(そんなイラストを昔の少女漫画でみたことがあるような…)
その頃の少女なら、きっと好きな人とこれを飲むことをロマンチックに夢見たことでしょう。
まさに初恋の味!
もちろん、2020年現在ではペアソーダを二人で飲んでいる人は見当たりませんでした(笑)
ゆったりとした昭和レトロな空間でペアソーダを独り占めする快感は、大人のおひとり様としては至福のひと時です。
ただし、クリームソーダはアイスが溶けやすくソーダの炭酸が抜けやすいので、ゆっくり読書をしながら…というわけにはいきませんでしたので、この後ブレンド珈琲を頼んじゃいましたけれどね。
今の私にとって、喫茶店ではSNS映えしない珈琲の方が落ち着くのでした。
店名:喫茶ジュリアン
住所:神奈川県藤沢市藤沢110
営業時間:月~金:8:00~19:00
土:10:00~18:00
定休日:日・祝日
電話番号:0466-22-7955