歌うことは最強の美活？！正しい呼吸が心にも身体にも効果的な理由

以前、着ぐるみの中の人という仕事をしていたため、歌手の方と共演する機会が数多くありました。

どの方もキラキラとしていて「人前に立つ仕事をしている人はやっぱり違うなぁ。別世界の人だものねぇ」と傍観者気分でその美しさを眺めて過ごしていたものです。

けれど一緒に舞台に立ち続けているうちに、歌手の方々はアスリートなのだと気がつきました。

歌うということは、実は自分の体を完璧にコントロールしているということです。あのキラキラとした美しさは、その日々の積み重ねから生まれてくるのでしょう。

私たちはプロではないですが、歌うことで自分の体をキレイへと導いてゆけるのなら真似してみたいと思いませんか？

歌うことは誰もが楽しく手軽に始めることのできる最高の美活だと、きっと実感するはずです。

しっかりと歌うには呼吸をコントロールする必要があります。声量の大小やリズム、強弱、それらのすべてを自在に操るというのは実はとても大変な作業といえます。

呼吸のコントロールに必要な腹式呼吸で大きな役割をしているのが腹筋です。

「腹筋を鍛える」という言葉を聞いて多くの人が思い浮かべる筋肉はアウターマッスルである「腹直筋」でしょう。よく鍛え上げた人のおなかが6つに割れているあの筋肉です。

もちろん腹直筋も大切ですが、歌う時にとても大きな役目を担っている腹筋がインナーマッスルである腹斜筋。

歌うことで鍛えられた腹斜筋は、いわゆるハードな筋トレで手に入るカチカチの筋肉ではなく、呼吸をコントロールをするための柔軟でしなやかな筋肉になります。

・インナーマッスルが鍛えられるので基礎代謝があがり、血行がよくなったりエネルギーを消費しやすくなる効果が期待できます。

・腹式呼吸はリラックス効果が高く自律神経を安定させるため、毎日を心地よく過ごすことができるようになります。

美活とは、外見の美しさ、健康的な美しさ、内面を磨くことなど、美に関する幅広い活動のこと。美活を効果的に行うためにも、まずは体と心が健康であることが大切です。

そして歌うことは体と心の健康への近道、つまり美活のベースになるというわけです。

では、歌う時に美活効果を高めるためにはどうすればいいでしょう。　
それは表情筋をしっかりと使って思い切り歌うこと。そのためにも、正しい呼吸は大切です。

腹式呼吸で大きな声で歌うことで、口先だけではなく頬やおでこ、あごなど顔全体の表情筋をよりしっかりと大きく動かすことができます。

日常会話では使われない表情筋が使われ、引き締まったフェイスラインを手に入れることができます。

大きな声で感情を込めて思い切り歌ったらストレスがふっとんでスッキリしたという経験はありませんか？

感情と呼吸はシンクロしています。

「あー楽しい！」と声に出して言う時は「あー！」と、大きく息を吐いていますよね。悲しい時、しんどい時「ふぅ」と大きなため息をつくこともあります。

大きな声で歌おうとして肩や首に力を入れてしまう人がいますが、そうすると喉がしまってしまい逆効果です。

しかし感情を込めて歌うことで体がリラックスし、声を出して歌うことに体が集中してくれます。

そして実はこれが最も大切なことだと思っているのですが、ひとりカラオケで人目を気にせず思い切り歌ったり、思い入れのある歌詞に気持ちをシンクロさせたりと、歌うことはとにかく楽しいですよね。

私はつい歌いながら踊ってクタクタになることも多いのですが、まさに「完全燃焼！」という感じで、少しくらい落ち込んでいても歌い終わるとスッキリと元気になります。

ストレスも発散され、感情が開放され、そしてしっかりと呼吸ができることで、生命力溢れるチャーミングな表情になれる、歌うことのメリットは盛り沢山です。

歌うための正しい呼吸はプロの方に教えてもらうのがベストですが、呼吸を意識して歌うだけでも効果があります。

また、歌うことは有酸素運動と同じ効果があると言われています。カラオケで歌い終わった後にカロリーが表示される機種もあるので、曲によるカロリーの変化を試してみるのも面白いでしょう。

ストイックなトレーニングと違って、歌はキツくて続けられないという心配はありません。感情をのせて大きな声で大好きな歌を歌う、それだけで美活になるのですからぜひ試してみたいですね。