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憂鬱に感じる日々が続いている時に観ると元気を貰える映画「ヘアスプレー」アダム・シャンクマン監督 ニッキー・ブロンスキー主演

楽しい人生ってどんな人生でしょう?
この問いかけを皆さんにすると、きっと十人十色。
それぞれ違った答えが返ってくると思います。
何が幸せかなんてその人じゃないと答えられないですし、もしかしたら幸せってなに?と迷子になっている方もいらっしゃるのでは。

もし私が、楽しい人生ってどんなものかと問われたら、
「自分の心に正直に、自分を愛して人も愛し、そして日々を楽しむ」
そんな風に答えられたら最高だなと思っています。

とはいえ、もし叶えてくれると言われたら、現実世界に身を置いているのでお金が欲しいです! 
他者からの承認が欲しいです! 
愛を下さい! 
それが私を楽しい人生に導きます!
なんて、世俗にまみれた欲望が口から溢れ出てしまうでしょうけれど。
いやはや。
中々美しく生きるのは難しい!

さて、今回ご紹介するのは、そんな私の憧れの回答を地で行く女の子、トレイシーです!

彼女はミュージカル映画、「ヘアスプレー」の主人公。
1962年のアメリカを生きる女学生です。
トレイシーはミュージカル映画の主人公にふさわしく、ダンスと歌とオシャレが大好き。
もし彼女に、他のミュージカル映画の主人公にはない個性を見出すとすれば、それは体型がとってもまん丸なこと!
えっ、ミュージカル映画なのにまん丸くて踊れるの?とのご心配はご無用。
彼女の歌と踊りはとっても素敵!
キレッキレです。
そして更にその魅力を引き立てているのが、彼女の持つ輝くばかりの明るさなのです。

そんな彼女の夢は、ライブ放送されている大人気ダンス番組「コーニー・コリンズ・ショー」に出演して、人気ダンススターであるコリンと一緒に踊ること。
体型を理由にオーディションを無残に落とされてしまうトレーシーでしたが、ある時コリンの前でダンスを踊ったことから、夢がグッと近づくのでした。

さぁこの甘酸っぱい学園ストーリー、いかがですか? 
もうお腹いっぱいな気分でしょうか?
けれどこのヘアスプレー、只の青春ミュージカルではないのです。

物語の舞台となる1960年代のアメリカは、ビートルズやエルヴィス・プレスリー、オードリー・ヘップバーン等、名だたるスターが活躍していた時代です。
ですがその一方で、キング牧師による有名な演説、「I Have a Dream(私には夢がある)」が発信され、人種の平等と差別の終わりを懸命に呼びかけていた時代でもあります。
人種によってあらかじめ背負う光と闇が決まっていた時代、それがトレイシーの生きている世界なのです。

トレイシー自身は白人の女の子ですが、その天真爛漫さと偏見のない屈託さから、歌と踊りで黒人の友人たちと絆を結びます。
それはトレイシーの時代では普通の事ではありません。
彼女は友人の苦難を見過ごす事ができず、黒人の解放運動に参加した結果、警察に追われることになってしまいます。
彼女は果たして大人気番組「コーニー・コリンズ・ショー」に無事出演することができるのでしょうか。

作品は全編を通し、あくまで明るさを失わず描かれています。
それはトレイシーの自分を見失わない強さと優しさ。
そして他者をも照らす彼女の明るさが、暗い影を薙ぎ払っているからです。

もしなんだか憂鬱に感じる日々が続いている時は、是非「ヘアスプレー」を観てみて下さい。
全編を通じ、ワクワクするような歌とダンスと諦めない逞しさがあなたを待っています。
そしてトレイシーの笑顔を見ていると、そのキュートな姿にいつの間にか癒されているはず。
映画を観終わった後は、軽やかにヘアスプレーのサウンドを口ずさんでいるかもしれませんよ。

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