ワイン&チーズで自宅Barはいかがでしょう?

こんにちは!
長引くコロナ禍、お酒を楽しむ方にとっては“飲みに出かける”ことが少なくなってしまいましたね。

その分、自宅で飲む機会が大幅に増えたのではないでしょうか。
私は大のお酒好きでして、コロナ前から一人晩酌をしていた身なので、この流れは大歓迎。。。と言いますか、世界各国共通の話題が増えてちょっと嬉しく思っています。

経済的にも安上がりですし、自分の好きなおつまみで時間を気にせず楽しめる、というのが最大のメリットですよね。

さて、私が暮らしているフランスは言わずと知れたチーズ大国です。
フランスと言えばチーズ、チーズと言えばワイン!!

ということで、今回は自宅でのチーズの楽しみ方・どんなチーズにどんなワインがぴったりか?に焦点を当ててご紹介したいと思います。

“楽しい家飲み”の手助けになれば嬉しいです。



基本的なチーズ情報㏌フランス

フランスで生産されているチーズの豊富さは世界一!
第二次世界大戦中、フランスの全土がドイツ軍に占領された当時、イギリスの首相ウィンストン・チャーチルが「2000種類ものチーズを創造した民族が滅亡することはあるまい」と皮肉を言ったほど。

チーズの歴史は紀元前から始まっています。
作り方はその土地の風土によって異なり、フランス国内では本当に多種多様なチーズが存在しています。

画像のように、チーズの売り場面積はどのスーパーもかなり広いです。

もちろんフランス人は毎日、家庭でチーズを食べます。
最近の若者に限ってはあまりチーズ&ワインの習慣がないようで、どちらかというと親世代のフランス人がその食文化を守っている印象を受けました。

日本の伝統的な発酵食品「漬け物」の感覚に近いかもしれませんね。

チーズは食後に食べるのが良し!

ちなみに、本国ではチーズはメイン料理の後・デザートの前に食べます。
家でもレストランでも同じ順番で、これにはれっきとした理由があるのだとか。

中世フランスの医師たちが「チーズは消化を良くする効果があるので、なるべく食後に摂るように」と伝えてまわったそうです。

チーズは菌が作り出した食べ物、つまり発酵食品です。
そして発酵食品には消化を助ける酵素が豊富に含まれています。

先に日本の「漬け物」と似ていると述べましたが、日本もフランスも「発酵食品を食べて消化を助ける」という意味で食後にチーズやお漬け物を食べているわけですね。

味も匂いもパンチの効いたものが多いですから、感覚的にも食後の方が理にかなっています。

それでは、代表的なフランスチーズをご紹介していきましょう!

白カビタイプ

こちらはシャンパーニュ地方の名産チーズ、「Chaource(シャオース)」。
白カビで覆われた皮は薄く、中身はとっても柔らかくてクリーミーです。

優しいミルクの中にフルーツを混ぜたような香りで、口に入れると溶けてなくなりそうなくらいのまろやかさがあります。

シャンパーニュ地方の名産ということで、シャンパンや貴腐ワインとも相性が良いのだそうですが、実際に試してみて私が合うなと思ったのはアルザスの白ワインでした。

アルザスはドイツ側の山深い地方で、白ワインの名産地です。
マイルドな口当たりの白カビタイプチーズと合わせておいしいのは、豊かなアロマが香るアルザスの白ワイン!

スミレやフルーツのような甘い香りも合わさって、チーズが上品な味に変わります。
辛口タイプの白ワインは魚介類と共に、少しフルーティーなタイプがチーズと相性が良かったです。
(あくまでも個人的な意見です)

日本で手に入りやすい白カビタイプのチーズに、カマンベールがありますね。
ぜひ、アルザスのフルーティーな白ワインと試してみて下さいね。

シェーブル(ヤギ)タイプ

ヤギの乳を使った特有の風味のあるチーズ、シェーブル。
画像は灰でコーティングされた山羊チーズ「ソンドレ」です。
何千年も前から作られているチーズで、歴史の長さから世界最古の乳製品の一つだと言われています。

ミニトーストとともに、熱々の状態でシェーブルを食べるのが一番美味しいと言われています。
独特な味で上級者向け。大人のチーズといった感じで、慣れたらクセになりそう。
そんなシェーブルと合うワインが、カルバデスの赤ワイン!

カルバデス(Carbades)は、南仏にあるワイン産地です。
赤ワインとロゼワインのみ作られていて、南仏らしいフレッシュさと酸味があります。

ということで、ちょっと酸味のあるシェーブルにはぴったりの赤ワインなんです。

このチーズもワインも日本では手に入りにくいものですが、ツウな人にはたまらない、刺激的な一品です。

ウォッシュタイプ

外皮を塩水で洗って熟成させたチーズ。
表皮に強い風味があるのが特徴で、中身はまろやかでとろける食感が楽しめます。

匂いはきついですが、フランスらしい芳醇な味わいが特徴です。
そんなウォッシュに合うのは、フルーティーで軽やかな赤ワインや、香り華やかで酸味のある赤ワイン。

私が常備しているボルドーの赤ワインです。
こちらは比較的軽めで生ハムなんかとも合うんですが、やっぱりウォッシュとマリアージュさせた時が一番決まるような気がします。

日本でも身近なボルドーワイン。ぜひ熟成チーズと共に味わってみて下さい。
ちなみに2018年のボルドーワインは近年でも最高の出来だそうですよ。

ハードタイプ

長期にわたって保存がきくように、水分含有量が32〜38%と少ないのが特徴。
チーズの内部をいつまでも柔らかく保つことができるように、形が大きく重量があります。熟成期間が長いため、非常に硬質で、旨味のあるチーズになります。

画像はフランス中部のチーズ、サンネクテール。
旨味とコクがあり、深い味わいが楽しめます。個人的にハードタイプでは一番好きなチーズ。

酒飲みにはたまりません。
やはり軽めの赤ワインよりも渋くて重いボルドーワインがしっくりきました。

健康面を度外視して言うならば、もはやこれだけで夕飯を済ませても良いくらいです。

チーズもワインも、どちらも“濃縮感”という共通のポイントがあるので、相乗効果でさらに美味しく感じられました。

これは時間をかけて、舐めるようにチビチビと楽しみたいですね。
逆に「お肉料理にはもったいない」、と思い始めるほど満足感を味わえるセットです。

フランス在住の酒飲みとして

いかがでしたでしょうか?
ソムリエの方にアドバイスを受けたわけでもなく、あくまで「フランス在住の酒飲み」として発見した自己流の合わせ方でしたが、酒飲みなりに楽しく研究してみました。

日本のお酒も奥深いですが、ワインやチーズも大変奥深くて知的好奇心をくすぐります。
生産地の歴史なども探ってみたくなります。

チーズ&ワインは、どちらかというと人と語りながら食すと美味しさがアップするので、オンライン飲み会に向いているかもしれません。

会話のネタにもなりますし、何より栄養が豊富!!
楽しい家飲みで、コロナ禍を一緒に乗り越えましょう。

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