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19世紀末の芸術に魅了されすぎたら世界が広がった☆the decadence☆Vol.2【ファッションセンスをUP-コラージュ作成編】

前回は、ノートと鉛筆を持参し展覧会に足を運ぶことが、自身の「好き」を意識的に知るチャンスであることについてお話しました。
今回は、いったん美術館から離れて、雑誌を使ったコラージュの作成です。
より気軽に、自宅でできる「コラージュ作り」を通して、「自分の好み」、しいては「今まで知らなかった自分」を分析する方法をお話したいと思います。

コラージュを通してファッションセンスをアップさせるのは、実はよく使われる方法なのです。
まずは、家にあるもので全然構わないので、ファッション雑誌を用意してください。
もしなければ、お金をかける必要はありませんので古本屋さんで購入してみてください。
この作業は勿論ひとりでもできますが、できれば誰かと一緒にやることをお勧めします。
雑誌の冊数は少なくとも3冊はあると良いです。
また、同じ雑誌ではなく、同じ系統、または全く自身の好みから外れた雑誌をチョイスするのも面白いです。
どなたかと一緒の際は、自分の持参した雑誌と他の人の雑誌のどちらも使っていきます。

まず、どれか一冊の雑誌を見て、「このファッション好き!このアクセサリー好き!」と思ったものを切り抜いてみてください。
この作業を3冊ほど行っていくと、切り抜きがある程度溜まると思います。
実際見てみると、自分の好みから外れた雑誌にも好みのものが載っていることが多いので、多彩なジャンルの雑誌を取り入れるのも良いと思います。

次に、切り抜いたものを分類して並べてみてください。
枚数にばらつきがあっても構いません。
それぞれのカテゴリーには何か共通点があるので、それを分析します。
自身の「好き」を浮かべながらでも、一緒に作業している人に聞きながらでも構いません。
何かしらの共通点が見つかったら、それを台紙に張っていきます。
B4やA3サイズの用紙やスケッチブック等がお勧めです。
貼っていくものは、もし数が多くなりすぎたらその中で特に好きなものを選んでみてください。

貼っていく際に、もし誰かと一緒であれば、どの切り抜きのファッションが似合いそうかお互いに伝え合ってみてください。
同じカテゴリーの中でも「似合いそう」「似合うか分からない」等、細分化することで、「似合う」「似合うか分からない」というそれぞれの共通項を分析します。
例えば、襟のカタチだったり、同系色でもわずかに違ったり、柄の大きさやフォルムだったり、丈感だったり…何か共通項が見つかります。
このようにして分類したものをコラージュにすることで、ファッションにおける自身の好みや似合うものが明確になってきます。
好きだけど似合わない、と思っても切り捨てる必要はありません。
例えば、洋服ではなく、アクセサリーや鞄など、小物にその好みを取り入れるのも「好き」の活かし方です。
コラージュを参考にしながらコーディネートを考えたりお洋服を買ったりするうちに、自分の纏ったものの中に自然と「個性」や「自分らしさ」が出てきます。

コラージュの作成で、私自身がなぜ、TSUMORI CHISATOが好きなのかもわかりました。
それまではフィーリングで「好き」だったのですが、理由があったのだなと気付きました。
それによって、TSUMORI CHISATOの中で見つけた「好き」を、他のブランドでも見つけることができるようになり、周りに似合うかどうかの意見を聞きながら、ファッションの幅を広げることができました。

お洒落な人は、このように「自分に似合う」を細やかに知っているのですね。
ファッションセンスのアップは自己分析から。
これが大切だと思います。勿論、好みは変わっていくので、たまにコラージュを見直したり新しく作ったりしながら、さらに自分の「似合う」を知り続けることで、ファッションセンスはさらに磨かれていきます。

前回の記事で書いたように、芸術をみることは、自分を知ることにも繋がります。
ファッションセンスが磨かれることは、感性が豊かになることに繋がります。
感性が豊かになると、感性のつまった「芸術」に興味が出てきます。
芸術に触れる機会が増えることで、それまであまり鑑賞する機会のなかった様々なジャンルにも興味が湧き、自身がどんな作品が好きか見えてくるため、至る所で開催される多くの芸術鑑賞の機会の中から、自分の行きたいものが分かってくると思います。
自分なりの芸術の楽しみ方ができてくることで、さらに奥深く繋がり、自分の世界観へと繋がってくると感じています。

ところで、コラムタイトル「19世紀末の芸術に魅了されすぎたら世界が広がった☆the decadence☆」の話が出てこんやん、という感じですが、自分のなかでは、CHANELもTSUMORI CHISATOも繋がっているのです。
どう繋がっているのかについては、長くなるので、今後、徐々にお話していこうと思っています。

次回は、再び展覧会へ戻って、ファッショセンスUPの仕方をお話したいと思います。

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