東京/渋谷「超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵」Bunkamura ザ・ミュージアム

こんにちは。長い冬が明けてようやく春がやってきましたね。
生活のリズムが変わることも多いこの季節は、心身のバランスを崩しがちな方たくさんいるのでは?

僕もこの3月に会社の配置転換があり、慣れない毎日に振り回されています。
心に余裕がなくなってくると「たまにはゆっくりと気分転換したいなあ」なんて思いますよね。
そんな時は一人で気ままに美術鑑賞をして、リフレッシュしてみてはいかがでしょうか?
今回は、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「超写実絵画の襲来」という企画展をご紹介します。

写実絵画とは

そもそも写実絵画とは、なんのことなのでしょうか?
写実絵画とは、見たままをそのまま描いた絵画作品のことです。
リアリズムや、レアリスムとも呼ばれていますね。
一見写真にしか見えないほどとても精巧に描かれている点が、写実絵画の大きな特徴です。
作品によっては 写真よりも実物に近いと感じることがあるくらい、その技術の高さに驚かされます。
この企画展では、千葉県にある写実絵画専門の美術館である「ホキ美術館」からよりすぐりの所蔵作品を公開。
本の写実主義を牽引してきた作家の作品が一堂に会しています。
それでは、中でも特に注目するべき作家と作品を見ていきましょう。

野田弘志

1936年に生まれ。戦後、日本の写実主義を牽引した中心人物の一人です。
今回展示されている他の作家にも多大な影響を与えています。
2018年には、上皇陛下の肖像画を描き宮内庁へ奉納しました。
注目作品「聖なるもの THE-Ⅳ」
そこに描かれているのは、鳥の巣と二つの卵。
油彩によって創られたこの作品は、圧倒的な存在感で見る者に迫ります。
200cm×200cmという大きなスケールで描かれた大迫力の作品です。

五味文彦

1953年生まれ。
野田弘志の作品群に影響を受け、写実主義の道を志します。
1995年に初めての個展を開き、その後は日本のみならず海外でも高い評価を獲得。
絶えず画風を変化させ続けていることでも有名です。
注目作品「いにしえの王は語る」
大きな大木が描かれた作品です。
周囲に草が生い茂っている様子や、木に生えている苔や数々の傷。
その精巧な仕上がりには間違いなく驚かされるでしょう。

石黒賢一郎

1967年静岡県出身。
多摩美術大学を卒業し、現代リアリズムの活動を続けています。
精密な描写に定評があり、人間の瞳や肌の質感などは本物とほとんど区別がつきません。
注目作品「存在の在処<ありか>」
高校の教師として働いていた自身の父親を描いた作品です。
黒板にチョークで書かれた文字や跡、そして壁に貼られた紙類のしわなどが、圧倒的なリアリティで描かれています。
所在なく立つ父親の姿は、今にも動き出しそうな気配すらします。

この他にもさまざまな作家が参加しており、全部で約70点の作品が展示されています。
絵画はネットや書籍で見ても素晴らしいですが、原画を直接見るとまた違う印象を抱けますよね。
目で見るだけではなく、五感をフル活用して楽しめることが美術展の醍醐味だと思います。
新たな刺激を受けることで、明日からの生活をまたバイタリティ溢れるものにできるかも。

超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵
場所:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:〒150-8507 東京都渋谷区道玄坂2-24-1
開催期間:2020/3/18(水)~5/11(月)
休館日:初日3/18(水)19(木)28(土)29(日)
4/4(土)、5(日)11(土)12(日)4/14(火)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休館日が増える可能性あり
開場時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
公式サイト:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_choshajitsu/

※画像は公式サイトから引用させていただきました

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