• HOME
  • ブログ
  • 映画
  • 記憶を失ってすべてを“やり直す”? 映画「記憶にございません」

記憶を失ってすべてを“やり直す”? 映画「記憶にございません」

母親や妹たちが韓流ドラマ好きなので、我が家の居間は夜9時を過ぎると毎日韓流タイムです。

韓流ドラマでよくみられるのが出生の秘密や記憶喪失。
調べてみるとどうやらドラマを面白くする設定の定番のようです。
後、不治の病とかね。うん、ありがちです。

不治の病に至っては「視聴者の要望による謎の完治」などともあるようですよ。

同じような設定のドラマでも夢中になれるというのは様々な感情を動かされるからなんでしょうね。

ウチの母と妹たちも怒ったり、笑ったり、そして泣いたりと感情が忙しそう。

でも、もう習慣のように何年も続けてみていられるのはやはりどこか魅力があるのだとおもいます。

私も妹がしつこく薦めてくる「愛の不時着」でも観ようかしら?
でも、ハマったら抜け出せなくなる性分なので、いまいち手が出せないのです。

さて、今回ご紹介する映画は「記憶にございません!」です。
なんと韓国ではなく、我が国の総理大臣が記憶喪失になってしまいますよ。



では、あらすじを簡単に

国民からは史上最悪のダメ総理と呼ばれた総理大臣の黒田啓介は、演説中に一般市民の投げた石が頭にあたり、一切の記憶をなくしてしまいます。
各大臣の顔や名前はもちろん、国会議事堂の本会議室の場所、自分の息子の名前すらもわからなくなってしまった啓介。
彼は、金と権力に目がくらんだ悪徳政治家から、善良な普通のおじさんに変貌してしまったのです。
国政の混乱を避けるため、啓介が記憶を失ったことは国民には隠され、啓介は秘書官たちのサポートにより、なんとか日々の公務をこなしていくことに。
しかし、結果的にあらゆるしがらみから解放されて、真摯に政治と向き合うこととなった啓介は、本気でこの国を変えたいと思いはじめるようになり……。

作品情報

監督、脚本は三谷幸喜さんです。
劇作家、脚本家、演出家、コメディアン、としても活躍されています。
また、2024年まで休団中ですが、劇団「東京サンシャインボーイズ」を主宰しています。
TVドラマでは「古畑任三郎」「王様のレストラン」等、代表作が多数あります。
映画作品は「ラヂオの時間」(1997年)「みんなのいえ」(2001年)
「ザ・マジックアワー」(2008年)などがあります。
作品は基本的に喜劇であり、これまでにない新しいコンセプトの作品作りを得意としています。
「自分の恋愛観がバレるのがイヤ」ということで恋愛ものが苦手なようですよ。
確かに、きわどいシーンやセリフなどがなく安心して楽しめる作品が多いですね。

主演の黒田総理を演じたのは中井貴一さんです。
若いころからあまり変わらないという印象があります。
自身の出身校である成蹊大学の先輩、安倍晋三首相と交流があるということです。今回の役作りに参考にされた部分もあるのでしょうか?

総理秘書官を演じたのはディーン・フジオカさんです。
クールで謎めいた役柄が良く似合いますね。

学び直し

さて、この作品、舞台は総理大臣や国会周辺ではありますが、一人の人間の「学び直し」の意味もありとても面白い構成になっています。

中井貴一さん、佐藤浩市さん、草刈正雄さんといった安定した演技力の役者さんたちが楽しそうに演じているのも作品の魅力になっています。

中でも、エンドロールを見るまで分からなかったほどの変身ぶりを見せてくれた有働由美子さんは必見!
総理に批判的なニュースキャスターを演じているのですが、セクシーで本当に誰かわからなかったです。
総理を取り巻く女性陣がみんな魅力的でした。

歴代最低の支持率の嫌われ者総理が記憶喪失により、政治家として一から真摯に国民に向き合う。
黒田総理が変わっていくきっかけは記憶喪失ではありますが、人って変わろう、変えようと思えばきっかけが何であれ、変わることが出来るのではないかな?と思わせてくれる作品です。

【記憶にございません】
監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
出演者:中井貴一
ディーン・フジオカ
石田ゆり子
小池栄子
斉藤由貴
吉田羊
木村佳乃
山口崇
草刈正雄
佐藤浩市
製作年:2019年
製作国:日本

※画像はAmazonより引用させていただきました

関連記事一覧