• HOME
  • ブログ
  • 映画
  • 映画「タイピスト!」思春期の男女のような可愛い恋愛模様と、スポ根ばりのタイピング

映画「タイピスト!」思春期の男女のような可愛い恋愛模様と、スポ根ばりのタイピング

皆さん「ブラインドタッチ」は出来ますか?
私?
出来ません。
訓練校で6年近くパソコン操作を教えていたのになんと情けない。
ですので、ブラインドタッチが出来る方は無条件で尊敬します。
カッコいいですよね。

訓練校に勤めていた時、産休に入った事務員さんの代わりに3か月だけ来てくれたKさんもブラインドタッチの達人でした。
都会育ちで洗練されていてそのうえ美人。
以前は社長秘書をしていたようです。
(社長はイギリス人!)
これでもかというくらい「持っている」人でした。
その彼女が背筋を伸ばしてパソコンの画面だけを見つめて、カタカタと書類を作成する姿は美しかったな。
タイピング上手い人って音も心地いいんですよね。
うっとりしてしまう。
書類も早く仕上げるし、レイアウトも完璧!
調子に乗っていろいろな資料の作成をお願いしたら上司に怒られました。
だって私が作成するよりキレイなんだもん。
短い期間でしたが鮮烈な印象を残していった彼女に感化されて私も少しは練習したんですよ。
長くは続かなかったけど。

さて今回ご紹介する映画は「タイピスト」です。
もはやタイピングがスポーツになっています。

では、あらすじを簡単に。

~1958年のフランス。田舎の父が営む雑貨屋で働いていた女性 ローズ・パンフィルは、女性の憧れである秘書の仕事をするために、ルイ・エシャールという男性が経営する保険会社で彼の面接を受けます。しかし、ルイは彼女のことを最近の流行だから受けに来ただけの女性だと見抜き、不採用とします。しかし、諦めきれないローズは部屋を追い出される前に、得意のタイプライターの早打ちを彼に見せるのです。両手の人差し指だけを使う1本指打法にもかかわらず、とてつもない速さでタイピングをするローズの姿を見たルイは驚き、彼女を採用することに決めます。ただし一週間のおためし期間です。しかし、彼女のタイプライターを叩く音はとても大きく、更に他の業務に関しては失敗ばかりのローズ。ルイは彼女にクビ宣告をします。ただし、ある条件を満たせば、彼女を秘書として雇い続けるという事も彼は約束します。それは、タイプライター早打ち大会に出場して優勝することだったのです。ルイは初めてローズの早打ちを見た時から、彼女を大会に出場させることを考えていたのです。かくして、2人の猛特訓が始まります。

監督はレジス・ロワンサル。
この作品が初監督作品だったそうです。
50年代~60年代の様々なクラシカルな映画作品のオマージュが散りばめられているのは、自身が大好きだからだそうです。
幾つあるのか数えてみるのも一興ですね。

主演のデボラ・フランソワはベルギー出身で2005年公開の『ある子供』で主演デビューしました。
「ある子供」は非常に社会的な作品で、内容も衝撃的ですが評論家は絶賛しているようですよ。

ストーリーはあらすじを見るとよくありがちなロマンティックコメディ作品だと思われますが、実は結構熱いスポコン要素があり、特訓(ランニング、ピアノレッスンなど)のシーンやコンテストのシーンはドキドキします。
実際にデボラ・フランソワも撮影に入る前、タイピングの特訓をしたそうですよ。
タイプライターの早打ち大会も当時、本当に開催されていたようです。
タイピングの音がとても心地いい!

そして全編通して可愛さが溢れていて眼も幸せです。
眼福です。
衣装、小道具すべてが女子のハートを鷲掴みすることは間違いないでしょう。
とてもカラフル色使いなのですが、ミルクを混ぜたようにソフトな色合いなのでケバケバしい感じはしないです。
むしろ上品。
インテリアもお洒落。
フランス映画でしか出会えない可愛らしさだと思います。
ちなみに、作中で使用しているピンクのタイプライター「Populaire”(ポピュレール)」はこの作品のための特注品だそうです。欲しい!

思春期の男女が繰り広げるかのようなもどかしくも可愛い恋愛模様と、段々と洗練されていくローズ。
厳しい特訓。
いろいろな要素がギュッと詰まったほっこり、ニンマリする作品です。

※画像はAmazonより引用させていただきました

関連記事一覧